新生児の黄疸とは?
赤ちゃんが生まれて数日たつと、肌や白目が黄色く見えることがあります。これが「黄疸(おうだん)」と呼ばれるものです。医学的には「新生児黄疸」といって、生まれた赤ちゃんの多くに見られる現象です。
なぜ新生児に黄疸が出るの?
赤ちゃんの体の中では、古くなった赤血球がこわれて「ビリルビン」という黄色い成分が出てきます。このビリルビンを体から外に出すためには、肝臓の働きが必要ですが、新生児の肝臓はまだ未熟なため、うまく処理できずに体にたまってしまうのです。
黄疸はいつ出る?どのくらい続く?
黄疸はたいてい、生後2〜3日後に出始めて、1週間から10日くらいで自然と治まります。母乳育児の赤ちゃんの場合は、もう少し長引くこともあります。でも、赤ちゃんが元気でミルクや母乳をしっかり飲んでいるなら心配いりません。
注意が必要な黄疸のサイン
黄疸があっても、ほとんどの場合は自然に治りますが、次のような場合は小児科に相談してください。
- 生後24時間以内に黄疸が出た
- 黄疸の色がどんどん濃くなる
- 赤ちゃんがぐったりしている、あまり飲まない
- 白目がはっきりと黄色くなっている
- 2週間以上たっても黄疸が続いている
こうした症状があるときは「病的黄疸」の可能性があるので、早めの対応が大切です。
黄疸の治療方法について
ほとんどの新生児黄疸は治療しなくても自然に治ります。ただし、血液検査でビリルビンの数値が高すぎるときは「光線療法(こうせんりょうほう)」という治療を行うことがあります。青い光を赤ちゃんの体にあてて、ビリルビンを減らす安全な治療方法です。
黄疸を早くよくするためにできること
おうちでできることは、赤ちゃんにしっかり母乳やミルクを飲ませることです。水分をとることで、ビリルビンはうんちやおしっこと一緒に体の外に出ていきます。赤ちゃんの飲む力や体重の増え方を見守ってあげましょう。
まとめ
新生児の黄疸は、生まれたばかりの赤ちゃんによく見られるものです。多くは心配いらず、自然におさまっていきます。ただし、いつもと違う様子があったり、黄疸が長引いたりする場合は、早めに小児科で相談しましょう。ママとパパが安心して育児を進められるよう、赤ちゃんの様子をよく観察していきましょうね。
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